ドラマ『わたし、定時で帰ります。』の共感ポイントと定時で帰るための条件

写真:定時

テレビドラマは毎クール何か見ているTake4です。

2019年4月の今期も各局の新しいテレビドラマが次々と始まりました。

そんな中で、今期注目していたドラマの1つが『わたし、定時で帰ります。』です。

Web制作会社を舞台にしているとのことで、Web業界で10年以上働いている自分にとって、設定が興味深かったからです。

そして、見た感想としては、共感できる部分もありつつ、本当に定時で帰るのであれば、最大限の仕事の効率化と、定時で帰ることに理解のある職場が必要だと感じました。

※一部、内容のネタバレを含みます。

共感できる部分

ドラマを見て共感できる部分は主に3つでした。

主人公、東山結衣の価値観

写真:一休みする女性

主人公、東山結衣(吉高由里子)は、Web制作会社ネットヒーローズで働くWebディレクター。

定時内にその日やるべき仕事を効率よく終わらせ、必ず定時の18:00で退勤します。

「出世とか考えているように見えます?9:00〜18:00で帰って小籠包食べてるときの方が幸せです。」

「私は、一緒にいてくれる人との生活を大切にしたい。夕方には仕事を終わらせて、今日あったことを二人でご飯食べながら、話したり聞いたりしたい。」

上記のセリフで端的に表現されているように、必要以上に頑張らない、仕事だけではなく、プライベートも大切にしたいというのが結衣の価値観です。

自分も同じ価値観をもっているので、共感できます。

Take4
Take4

実際、さっさと仕事を終わらせてから飲むビールは最高に美味しい!

しかも、ただ単に定時で帰るというのではなく、その日に終わらせるべき仕事を、きちんと終わらせてから定時で帰っています

そのため、会社としてはまったく問題ないし、むしろ、残業代を払わなくて済むので、会社としてもありがたいはず。

本当に仕事ができる人って、こういう人だと思います。

でも、結衣も最初からこの価値観をもっていたわけではありません。

過去に過重労働が原因で、転倒して意識不明の重体になった経験から、「仕事は無理をしてでもやるもの」という価値観を変えました

さらに、元婚約者である種田晃太郎(向井理)が仕事漬けのワーカホリック(仕事中毒)だったことも、結衣の価値観に影響を与えています。

結衣の働く会社ネットヒーローズの社風

結衣が働く株式会社ネットヒーローズは、業界2位の規模を誇るWeb制作会社です。

「会社のために自分があるんじゃない、自分のために会社があるんだ。」

をモットーとし、残業ゼロを目指す社風です。

写真:定時

自分もいろんな制作会社にいましたが、ここまでホワイトな社風の会社には、出会ったことがありません。

あくまでドラマの中の設定だというのはわかりますが、実際にWeb業界で働いている身としては、会社員時代にブラックな会社の噂を山程聞いてきたので、まるでサンクチュアリ(聖域)だと思います。

さらに、結衣が新人研修のときに社長から言われた言葉があります。

「会社だけの人間になるな。
人生を楽しめ。
いろんな人と会え。
世界を広げろ。
そういう積み重ねがいい仕事を作る。」

Take4
Take4

まさに仏のような言葉!

こういうことを思っていても、面と向かって言える社長ってなかなかいないですね。

結衣の恋人、諏訪巧の一言

写真:営業マン

結衣の恋人、諏訪巧(中丸雄一)は、Web業界最大手の株式会社ベイシック・オンで働く営業マン。

巧も結衣と同じく、プライベートも大事にする価値観を持っています。

その巧が同僚との価値観の違いに悩む結衣に言った一言です。

「僕がね、会社に入って一番驚いたのは、こんなにも価値観って人それぞれなんだってことだった。
わかるなーって人もいるし、全然わかんないなーって人もいる。
学生時代って価値観が似た人たちと付き合うじゃない?
それはそれでいいんだけど、仕事は全然違う考え方の人たちと協力して一つのことを成し遂げる。
だから、おもしろいんだよね。」

確かにその通りだなと思います。

学生時代は、何かしら合う部分がある人とだけ友人になっていたけど、実際、社会に出てからは、合わない人とも、うまく折り合いをつけなければいけない機会が多々あります

Take4
Take4

結衣とのラブシーンは、見ている方が恥ずかしくなりましたけどね(笑)。

本当に定時で帰るためには?

共感できる部分を挙げましたが、実際に結衣のように定時で帰るためには、必要な条件があると思っています。

最大限の仕事の効率化

写真;ポストイット

定時で帰るためには、その日にやらなければならない仕事を定時内で終わらせる必要があります。そのためには、徹底的な仕事の効率化が必要です。

具体的には以下のような内容です。

  • 無駄なく効率よくできる方法を取り入れる。
  • 時短につながる方法を取り入れる。
  • 自動化できるものは自動化する。

ドラマ内では、結衣がモニターにその日の仕事分のポストイットを貼っていましたが、あれはだいぶアナログな方法ですね(おそらく、その方が視聴者にも伝わりやすいからという演出だと思います)。

自分もそうですが、実際にはWeb上で使えるタスク管理ツール(この仕事が終わっていなくて、この仕事は終わっているというのが視覚的にわかるツール)を使っている人がほとんどでしょう。

定時で帰ることを推奨している職場の体制

写真:働き方改革

結衣が定時で帰れるのは、ネットヒーローズという会社のホワイトな社風によるところも大きいです。

つまり、結衣が定時で帰れるのは、定時で帰れる会社を選んだからです。

実際、働いている環境がブラックだったら、結衣のように定時で帰ることなんて到底無理だと思います。

  • 物理的に定時内に終わらないほどの仕事が常にある。
  • 定時で帰ろうとすると、上司や同僚に嫌な顔をされる。
  • 定時を過ぎても、まだみんな仕事をしていて帰りにくい。

物理的に定時内で終わらない場合は仕方ないとして、終わっているにも関わらず、帰れないというのは明らかにおかしいです。

しかし、定時を過ぎても働くことが当たり前になっている環境では、長時間働くことが美徳と思われがちなのも、また事実。

ドラマ内では、結衣の同僚である三谷佳菜子(シシド・カフカ)や部長である福永清次(ユースケ・サンタマリア)のセリフに、長時間働くことを美徳とする考え方が表現されています。

結局、定時で帰れるかは、個人の努力だけではなく、働く職場の体制や理解も必要になります。

結衣と曲者だらけの社員が今後どう関わるかに期待

ドラマの内容としては、近年叫ばれている働き方改革に呼応するような内容で、まだ社会で働き始めたばかりの人も、ずっと働いてきた人も、何かしら感情移入できる部分があると思います。

自分も共感できる部分はありつつ、本当に定時で帰るのであれば、最大限の仕事の効率化と、定時で帰ることに理解のある職場が必要だと感じました。

あと、出演者の中では、結衣の行きつけの中華料理店「上海飯店」の店主を演じる江口のりこさんがいい味出していますね(笑)。

ネットヒーローズの社員たちも曲者揃いで、結衣と今後どう関わっていくか、そして、それぞれの価値観や過去の経験がどう描かれるかも興味深いです。

まだ1話が始まったばかりですが、今後の展開にも期待しつつ、見ていきたいと思います。

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