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【書評】『僕らはSNSでものを買う』はSNSを仕事に生かしたい人にオススメな入門書

写真:書評のイメージ

SNSの中ではInstagramをもっとも使っているTake4です。

Twitter、Facebook、Instagram、LINE…etc。

あなたはどのSNSを使っていますか?

ほとんどの方がどれかのSNSを使っていますよね。

それくらい、SNSは日常生活とは切っても切り離せない存在です。

そして、SNSを使っているのは個人だけではなく、企業や店舗も積極的に活用しています。

たとえば、企業や店舗の投稿でこんな内容を見たことがありませんか?

「このツイートをリツイートしたら応募完了!」

「Instagramを見た人限定で○○プレゼント!」

「ハッシュタグ#○○をつけて投稿してください!」

もちろん、自分も何度も見ました。

どれも気軽に参加できるので、「やってみようかな(行ってみようかな)」と思えますよね。

『僕らはSNSでものを買う』は、上記のようなSNSを起点とした動きをわかりやすく解説した入門書です。

これを読めば、SNSをうまく活用して、売上や認知度を上げるヒントがわかりますよ。

特にこんな方にオススメ!

  • 企業の広報などSNSを運用する担当者。
  • サービスや商品を販売するためにSNSを活用したい個人事業主。
  • 集客やブランディングにSNSを効果的に取り入れたい方。
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『僕らはSNSでものを買う』の特徴

写真:social media

本書はSNSマーケティングの入門書として、非常にわかりやすい内容です。

具体的には、著者である飯髙さんを含めた3人の登場人物が会話形式で話を進めていく展開になっています。

マーケティングというと、専門家でない人にとっては「難しい用語が出てきて、読むのが途中でつらくなりそう…」と心配になりそうですよね。

でも、会話形式なので、漫画を読むような感覚で読み進めることができるから心配無用。

また、随所に専門用語の解説もあります。

マーケティングの知識があまりない人にもやさしい、読みやすい工夫ですね。

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『僕らはSNSでものを買う』のキーワード

写真:social media

本書にはいくつかキーワードとなる言葉が出てきます。

具体的には下記のキーワード。

  • UGC(User Generated Contents)
  • ULSSAS(UGC→Like→Search1→Search2→Action→Spread)
  • スモール・ストロング・タイ

マーケティングの言葉を知らない人が聞くと、どれもチンプンカンプンですよね。

本書を読むまでは、自分も正直どれも知りませんでした。

でも、一つ一つしっかり解説されているので構えなくても大丈夫ですよ。

かいつまんでになりますが、紹介しますね。

UGC(User Generated Contents)

本書で序盤に重要なキーワードとして登場するのが、UGCです。

UGCとは、ユーザーが作ったコンテンツ。つまり企業が打ち出す広告ではなく、ユーザーが自分の意思で投稿するコンテンツを指します。
引用元:『僕らはSNSでものを買う』

本書でも触れられていますが、UGC(ユージーシー)のわかりやすい例は口コミ(レビュー)ですね。

たとえば、TwitterやInstagramで新しいお店や商品についての投稿を見た経験はありませんか?

ちなみに、自分もよくチェックしています。

気軽に新しい情報に触れることができて、ありがたいですよね。

まさにあれもUGCというわけです。

特にSNSは、シェアやリツイートなどの拡散機能があるため、食べログや価格.comなどのレビューサイトよりも強力なUGCになると述べられています。

さらに、UGCについてはこんなメリットの紹介も。

  • 企業が出す広告よりも信頼性が高い
    「あの人もよいと言っているなら、買ってみよう(行ってみよう、使ってみよう)!」
  • 信頼性が高い結果、指名検索(=具体的な企業名や商品名で検索すること)につながりやすい
    「あの人もよいと言っているから、自分も調べてみよう!」
Take4
Take4

まさに自分も経験のある行動!あなたも経験ありませんか?

ULSSAS(UGC→Like→Search1→Search2→Action→Spread)

ULSSAS(ウルサス)は、誰しもSNSを使うことが当たり前になった現代において、ユーザーの購買プロセスとして紹介されています。

ULSSASというのは、UGC(ユーザーが作ったコンテンツ=口コミ)→Like(いいね)→Search1(SNSで検索)→Search2(ヤフー、グーグルなどで検索)→Action(行動・購買)→Spread(拡散)を指す造語。
引用元:『僕らはSNSでものを買う』

ULSSASもUGC同様に、SNSを使っている人であれば、経験ある行動ではないでしょうか。

たとえば、自分が実際に経験した行動は以下の感じです。

  1. 見たことのないビールをインスタで見つける。
  2. その投稿に「いいね」する。
  3. インスタ内でタグる(=タグで検索)。
  4. ググる。
  5. 口コミを確認するとおおむね評判もよかったので、安心して購入。
  6. おいしかったので、自分のインスタで投稿。
  7. 自分の投稿を見た人が、上記の1からの行動を始める。

ULSSASの特徴は、最後の7が発生することで、購買のサイクルが自動的に回っていくところですね。

Take4
Take4

無意識にやっていたけど、ものすごく納得!

スモール・ストロング・タイ

スモール・ストロング・タイ=「小さくて強いつながり」と紹介されています。

スモール・ストロング・タイは、著者の飯髙さんが名付けた独自の言葉です。

具体的には、下記の通り。

リアルな関係に近い濃密なつながり
引用元:『僕らはSNSでものを買う』

本書ではTwitterを例にして、大きな拡散やバズはインフルエンサーではなく、距離の近いリアルな知り合い同士で広まっていくことが多いと述べられています。

これも具体例で考えてみると、納得のいく話です。

たとえば、下記のパターンであれば、どちらのSNSの投稿を信頼しますか?

  1. リアルに会ったことのある人の投稿。
  2. リアルに会ったことのない人の投稿。

ほとんどの人が前者と答えますよね。

では、下記のパターンであれば、どうでしょう?

  1. 同じ地域に住んでいる人の投稿。
  2. まったく違う地域に住んでいる人の投稿。

こちらもやはり前者と答える人が多いでしょう。

このスモール・ストロング・タイの連鎖が広まることで、購買につながるというモデルがデータも踏まえてわかりやすく解説されています。

これは、企業にとってのインフルエンサーは、ただフォロワーが多い人ではなく、スモール・ストロング・タイのフォロワーが多い人ということ。

とても興味深い考え方ですね。

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『僕らはSNSでものを買う』のデメリット

本書はSNSマーケティングの「入門書」なので、ある程度の知識や経験のある方には少し物足りなく感じてしまうでしょう。

UGCやULSSASにしても、本書だけの言葉ではなく、SNSマーケティング界隈では既に知られている言葉だからです。

でも、UGCやULSSASを知らない人にとっては、非常にわかりやすく書かれているので、SNSを仕事に活用していくのにピッタリですよ。

また、本書でも述べられていますが、SNSを運用する人はSNSが好きであることが条件

なので、当然ながら、SNS自体に興味がないと読んでいても楽しめません。

でも、本書をきっかけに「SNSって可能性があって、おもしろいな!」と思えるはずですよ。

ちなみに、既にSNSを運用していて、投稿する際の文章術を学びたい方は、下記の記事で紹介している本がオススメ。

『僕らはSNSでものを買う』のまとめ

  1. 作者の飯髙さんを含めた3人による会話形式で話が進むので、漫画のように読みやすいSNSマーケティングの入門書。
  2. 専門用語も都度解説されているので、マーケティング初心者にも安心。
  3. UGC、ULSSAS、スモール・ストロング・タイという本書で重要なキーワードが、わかりやすい例と裏付けるデータで解説されている。
  4. SNSマーケティングにある程度通じている人には、少し物足りなく感じる可能性も。内容としては初心者向け。
  5. そもそも、SNS自体に興味を持っていないと本書は楽しめない。

SNS時代と言われている現代において、SNSマーケティング入門の良書だと思いました。

ぜひ、一読してみてくださいね!

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